2015年11月8日日曜日

スズキGSX1100S カタナ エンジン不調 シリンダーヘッド修理 その2


 訳有って 急ぎで直す事になった F君の スズキGSX1100S カタナ 。
    訳ありは、これからは無しですけどね!
シリンダーヘッドのカーボンを落としました。 これ結構手間が掛かるんですよ。



 元の燃焼室、ポートの状況はこんなでしたが


 ここ迄綺麗になりました。 もちろんバルブも同じ様にカーボン落としを済ませています。


 これからバルブシートをカットします。 当店では一応ホンダAPEからカワサキZ1100Rまでシートカット出来るだけのシートカッターが有るので、GSX1100Sの4バルブにも対応できます。
 デカイ2バルブのZ1100Rのシートカットと比べるとバルブが小さいので4バルブはラクですね~ 


 バルブシートの当たり面の荒れ具合もそこそこでラクに済むかな~と思ったのも束の間、エキゾースト側を、さらっと削ってみると、光っている部分とザラザラな部分が分かれています。
 どうやらエキゾースト側は元々キチンとした当たりでは無かったようです。 ですが、バルブステムも細いので何となく当たっていたのでしょう。(ビミョーに曲がりながらですけどね)


 ココは完全に当たり面が欠損していました。 


 傷が消えるまで削って更に30度と60度の角度のカッターで当たり面の幅と位置を調整します。確認するために私は青いペーストを使っています。うっすらと青い部分がバルブと当たる面になります。 ネチネチとした調整が必要です。 やっぱり小さくても数有ると大変ですね~
これで確認した後はバルブとすり合わせをします。


 すり合わせをした後はシートリングの当たり面が光っているのがわかると思います。
この作業を16本やります。 これに関しては間違いなく8バルブの方がラクですね。


 全てを洗浄して組み付け開始です。 バルブは擦り合わせ前に当たり面のリフェイスを行っています。 


 バルブステムシールとバルブスプリングを新品に交換します。


 バルブを組み付け、この後ロッカーアームを組んでヘッドは組み立て完了です。 ヘッドを載せてカムを組み付け、バルブクリアランスをとればエンジン本体も完成です。



 エンジンの組み立て後コンプレッションを測りました。 問題の有った3番は700Kpa位だったのが1200Kpaまで上がるようになりました。 ちなみに全てのシリンダーがで700Kpa位だとエンジンも掛からない位の圧縮です。 今回は全て1200Kpa以上ですからバッチリです。


 マフラー、キャブを取り付け!これで完成です。ほんのちょっと前に出来たばかりですが、 エンジンは調子いいですよ~ キャブセッティングがちょっと濃いですけどね! GSX-Rの負圧キャブなのでセッティングといっても何も出来ませんが、、、、
火曜日に走らせてみて納車となります。 これで15日に間に合いましたね~
 
 あ~良かった!! 


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