2015年11月4日水曜日

スズキGSX1100S カタナ エンジン不調 シリンダーヘッド修理 その1


 先日タイヤ交換を済ませたばかりの F君のスズキGSX1100S カタナですが、数日前に行ったツーリング後、どうも調子が悪いので見て欲しいとの事。 排気音はどう聞いても3気頭の音! 回しすぎてバルブ曲げた?



 各シリンダーのコンプレッションを測るとバラバラ! 特に3番が低いです。 理由を探る為リークテスターでチェックします。 このテスターはシリンダー事に圧力をかけて(左のメーター)どれくらいその圧力を保持できるか(右のメーター)その差を見ることが出来るテスターです。 
 キャブとマフラーを外してテストです。


 1番シリンダーはコンプレッションも問題なくキチンと圧力を閉じ込めてますね。殆んど数パーセントのダウンです。


 ところが問題の3番シリンダーは50psi に対して10psi しか保持できていません。 インテーク側から盛大にエアがリークしています。 バルブが閉じていませんね~ この後カムカバーを開けてバルブクリアランスをチェックしましたが、クリアランスは問題ありませんでした。 ヘッド外し決定です。
 
 本当は他にも”待ち”のバイクがあるので F君のカタナは先になる筈なんですが、今月15日にどうしても動いてくれないと困る理由が有り(私も理由を知っているので、、)待ちの方ごめんなさい!
 先にさせていただきました。 この後頑張りますので勘弁してね。


 ヘッドを外す際にまずい事を見つけました。 何もブリーザーパイプをどんどん細くしていく事は無いでしょうに、、、 中古で買ったF君は知らなかったそうなので、以前の誰かですね~

 テンショナーからのオイル漏れは、多分走行時の圧力をブリーザーから抜く事が出来ずに負担が掛かったからでしょう。 


 ヘッドを外して3番のバルブを外してみました。



 インテークバルブ側にカーボン?にしては白っぽい物が沢山挟まっています。 圧力漏れの原因はコレのようです。


 コレが1番


 2番


 コレが3番


 そして4番。 エキゾースト側はともかくインテークはやはり3番だけ噛み込みが多いようです。
4番はオイル下がりしています。 でも、コレで7万キロですから良いほうじゃないですかね?


 ピストントップを見ると1番はオイル上がりを起こしていそうです。


 コレが3番シリンダー。 ピストントップの白いカーボンが噛み込んだ物のようです。 ちなみに、”いけない”スピードでかなりの時間走ったそうです。     老体に鞭打つから、、、、?

 とにかく今回は時間が無いので、ヘッド、バルブ、ピストントップのカーボン落とし。バルブシートカット、擦り合せ、バルブクリアランス調整という事になりました。

 とは言っても結構な仕事量ですね~ 大変だ~ 頑張らなきゃいけませんね!


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